迷想交響曲

適当にあそんでます

ザルツブルク音楽祭2015

ちょっとブランクを挟んでからのザルツブルク音楽祭で聴いた演奏について所感をまとめ。
ブランクの言い訳をすると、なんていうか最後に聴いた音楽の完成度に圧倒されてしまって、その後しばらく思考停止状態してた。

もうこれ"以上"ってないんじゃない??

そうとすら思える演奏だった。
最高のパフォーマー、
最高の楽器(ガルネリのバイオリン、ストラドのビオラとチェロ)、
最高のホール、……
それが1度に同じ場所に集まって、
いいコンディションで、
何事もぬかりなく、終える。
そんな奇跡を目の当たりにしながら、
ベートーヴェン、好きだ!
げ、芸術ってなんだっけ?!
て、てか、後でサイン貰いに行っちゃう?!
っていう煩悩に悩まされていた人間が何を隠そうこの私。


そのパフォーマンスはトリオツィマーマンによる弦楽三重奏。シューベルトヒンデミットベートーヴェンの作品から。作品への予備知識はほぼ無い状態で、演奏者でチョイス。ツィマーマンとタメスティのgoodなcombinationは6月のモーツァルト音楽祭で堪能してたから、ここにチェロの方が入って、どんな演奏になるのかとても楽しみだった。CDでは少し聴いてたけども。

演奏会当日。
若干寝不足気味で、
午前中にウィーンフィルを聴いて、
市内フラフラしてからの夜公演。

ザルツブルクに来てからは思うことがありすぎて、まったく整理できてない。しかも最後の旅の途中で、お土産とか帰国のこととかでだいぶ混乱してて、純粋に音楽楽しむ余裕を作れていなかった。特に午前中のウィーンフィル(だから、強いて感想書かないけど、ホールの割に演奏は今ひとつ心に響かず。それでも今まで聞いたブラ2で最高のブラ2だった。)

夜。
雨降ってるし、寒いし(8月なのに!)、
個人的には悪いコンディションで聞きに行ったのです(^q^;)
ホールに入ってからも、周りのマナーに対して若干イラついてて、自分もナマイキになったなぁと笑

そんなわたしを包み込んでしまう音楽。
あれは、なんだったんだろうね。
もう音楽に執着かんじないze。
ビオラ(※筆者はアマチュアびおらひき)をもう弾かなくても生きてけるわ、とか、iPodの楽曲全部消してまお、とすら思う事態になりまして。
極端、感じ方が(笑)

後でタメスティさんやツィマーマンさんの人柄やエピソードを聴いたりしたら、
また感動しまして。
彼らのような世界の最前線で活躍するプレイヤーは、自分に対してはとても謙虚で、他のプレイヤーに対して敬意を示すことを怠らない。本気で尊敬してる。
これ、世界平和のお手本だからね、って。
各国のリーダーに見てもらいたい。あはは。
それに、表現意欲がすごい。そのエネルギー源はなんなの?!肉?!ポテト?!アルコール?!そっちのエネルギーではないんだけとさ。
立つ舞台の世界が違うとはいえ、その姿勢に尊敬すると同時に、自分のちっぽけさにがく然として力が抜けて、やっぱり自分の楽器構えたくなくねぇぜ(笑)
モーツアルテエムに響き渡った和音が私の中の消えて欲しくないんです!待て、執着の塊ではないか、私!!!

はい、思考停止。


すこーし時間がたって、こうやって改めてその音楽体験を思い出すと、また聞きに行ってもいいかなー、と思ってしまう。忘れたから!
んでもって、自分の楽器ケースを開いて、もうちょっと頑張ったら前よりキレイなモーツァルトが弾けるんじゃない??って思いながら、楽譜を追い始めてしまうんですね。とりあえずは自分史上最高でいいんです、たぶんプロでもアマチュアでも。たぶん。

いやぁ、罪深い生き物です、人間!